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ご挨拶-メッセージ-    理事長 福西邦彦

 

 私の母は昨年の平成26年6月10日に膠原病の為亡くなりました。 もともと母は実家で独り暮らしをしていましたが諸事情により姉が購入した家で一緒に住むことになりました。元来母は元気で近所の休眠農地を借りてきて畑を耕したり、実家まで自転車で行き、家中の窓を開けて換気したり庭の草刈りや近所のお友達とおしゃべりしたりで実家の管理も自分でこなしておりました。ところが病気になってからは出歩くことも困難になり当初、実家は近所のお友達の方が見ていてくれていたのですが そのお友達の方が脳梗塞により突然亡くなられてしまいました。

 

 そして私が実家の管理を引き受けることになったのです。当初は億劫なこともありほぼ放置状態にしていたら実家の裏の方から連絡があり「雑草が生い茂っているから何とかしてください!」 「放火でもされたら困るし、ほったらかしの空家だと不用心だからキチンとしてくださいね!」と厳しいお叱りを受け 渋々、実家を見に行くことになったのですが後日、私は嫁さんと子供達を引き連れ実家の庭の草むしりをしていると裏の方が出て来られて「刈った草はこのゴミ袋に入れてくださいね」と分別用のゴミ袋を頂き「ゴミはガレージに置いておいておけば回収日にわたしが出しておくから」と神様のような救いの手を差し伸べて頂いたのが私の実家の管理の始まりでした。

 

 それからは月に一度は実家へ行き、建物の老朽化を少しでも防ぐ為に家中の窓を開けて換気したり、溜まっているポストの整理や庭掃除をしご近所さんにも「変わりはないですか?」と声を掛けてコミュニケーションも行いました。

 

 では何故、管理が大変な実家を残していたのかと言う疑問があると思いますが実家は40年以上前に建てられた2戸1の連棟住宅で家が古い為、現状では売却が難しく解体して更地にしないと売れない状態でした。しかしお隣りには私の両親が実家を購入する前から住んでおられる方が居て、その方は高齢の方で独り暮らしをされていた為、立ち退きなどできるはずもなく、かと言って実家の建物の権利部分だけを解体しようとすれば、お隣りに被害がでる恐れがある為、見守ることにしていたのです。

 

 その後、お隣さんは息子さんが引き取ることになり息子さんと土地について話し合った結果、共同で土地を売却することになり無事に売るとこが出来ました。

 

これが私の初めての空き家管理でしたが実際に自分で管理するにあたり色々と勉強もし、手探りながらの管理でしたが管理の大切さや大変さは身をもって経験することができましたので管理でお困りの方がおられましたらきっと何かのお役に立てると思います。

 

 

私は今年(2015年)で44歳になります。人生の折り返し地点に立ったのを機にこれからの人生は何かお役に立つ生き方をしようと思い、当団体の発起を決意致しました。空き家・空き地の管理支援を行う上で一軒一件に様々なドラマがあり様々な方達との出会いを楽しみに活動に励んでまいりたいと思います。皆様からのご支援とご協力を合せて宜しくお願い致します。

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